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Bonne journée!





日の名残り~夕暮れが一番いい時間… :: 2021/03/13(Sat)

「日の名残り」1993年。
”Remains of the Day”

英国在住の作家カズオ・イシグロ原作の映画化。
監督は「眺めのいい部屋」のジェイムズ・アイボリー

カズオ・イシグロ氏は
「人は過去を振り返り、自分の人生のつじつまをあわせようとする。
誰の人生にもたとえられる、国や世代を超えた普遍的なテーマ」と語っています。

日本人の作家がとらえた英国の階級社会、執事という職業、
ナチスドイツと英国貴族たち。
欧州の第一次大戦後、暗くどんよりとした空気が漂う時代、
広大なダーリントンホール(ダーリントン卿の館)が舞台です。 

忠実な執事スティーヴンスにアンソニー・ホプキンス、
彼の下で働く有能な女性ミス・ケントンにエマ・トンプソン。
使用人の世界は一つの組織、
そのトップに立つスティーブンスは
執事としての忠誠心と誇りを守るため、
本当に大切なものから目をそらし続けます。

人が人生の曲がり角に立ったとき…。
自分の気持と正直に向き合うことから逃げた、スティーヴンス、
求愛のサインを出し続けることをあきらめ、
愛のない結婚を選び、館を去って行った、ミス・ケントン、

1930年代の屋敷での回想シーンが入り混じり、
物語は2本立てで進行します。

トンプソンエマ

スティーヴンスが人生をささげ、
完璧だと信じ続けた価値観は、
時代の流れとともに壊されます。

アンソニー・ホプキンス、エマ・トンプソン、
感情を抑え込んだ2人の演技は圧巻です!
ケントンがスティーヴンスを問い詰める場面、
「何の本を読んでいるの?」と訊く、
「本です、ただの本です」と答える。
息をのむシーンです!

そして20年後の現在、スティーヴンスは
失ってしまったものを見つけるため、
彼女の住むイギリス西海岸まで車を走らせます。

「夕暮れが一日のうちで一番いい時間、皆が待っている」 
2日の名残

映画のなかでは
物語の終盤近く、エマ・トンプソンのせりふで語られます。

“The evening's the best part of the day.
You've done your day's work.
Now you can put your feet up and enjoy it.”
「夕暮れが一日のうちで一番いい時間、皆が待っている」 



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